11.20天皇制いらないデモ実行委員会ブログ★

国会前で、退位特例法案の廃案を訴えました

5月25日、5月19日に国会に提出された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」案の廃案を、国会前で訴えました。その後、天皇明仁宛の抗議文を渡すため、窓口となっている内閣府へ。

抗議文には、賛同した40団体が名を連ねました。天皇制いらないデモ実行委員会も、賛同しました。

 

↓ 国会議事堂前での抗議行動のあと、天皇明仁に抗議文を渡すため、受付の内閣府へ移動中。

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反天皇制運動 – 私たちは天皇制の廃止を求めます  より

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天皇明仁 殿

 国の機関である天皇は、憲法上いくつかの制約を受ける存在です。
 立憲主義の基本原理は、主権者人民によって国家の恣意を縛ることにあります。だからこそ、憲法第99条は国家の機関を担っている人間に対して、憲法尊重擁護義務を課しているのです。そしてこの条項のトップに上げられているのは天皇、すなわちあなたです。

 いうまでもなく天皇は、憲法第7条に列挙されているところの「国事行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と、第4条において明記されています。
 しかしあなたは、2016年7月13日のNHKリーク放送、8月8日には「国民」に直接訴えかけるかたちでのビデオメッセージを放送させ、そのことによって政治家を動かし、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」を国会に上程させるに至りました。
 この一連のあなたの行動は、紛れもなく憲法違反の行為です。私たちは、まずこのことに対して強く抗議します。

 そもそも、あなたは退位の理由として、「天皇の象徴的行為」が十分果たせなくなったということを挙げていますが、この、「国事行為」とは区別される天皇の「公的行為」なるもの自体が、戦後象徴天皇制が発足して以後も行われ続けた天皇の逸脱行為を、後付けで正当化するために生み出された、いわば天皇条項の「解釈改憲」の産物です。あなたは、「天皇の象徴的行為」といういい方で、憲法解釈上も議論がある天皇の役割を、自分で決めたのです。
 今回あなたが発議し、政治家が忖度することによって、「皇室典範」の事実上の「改正」とそれに伴う関連法「改正」がおこなわれようとしています。民主主義とは真逆な態度と言わざるをえませんが、天皇の行為を認めた政治家の責任と共に、そのような権利がないのに「法改正」を発議したあなたの責任も大きいと言わなければなりません。

 あなたの父親である昭和天皇は、「天皇家の家法」といわれた戦前の「皇室典範」を廃止し、新たに国会の下で制定される一般の法律としての「皇室典範」が作られる際に、「皇室典範改正の発議権を天皇の手中に留め置けないだろうか」という願望を強く抱いていたといいます(『芦田均日記』)。もちろん、現行の「皇室典範」に、天皇による「改正発議権」は認められていません。しかし今回あなたは、違憲の行為を重ねることによって、実質的にそれを自らの「手中」のものとしました。

 私たちは、将来的に天皇制という身分差別の制度をなくしていくことを求めています。ですから、あなたが天皇を辞めることに反対はしません。しかし、それが「上皇」や「皇嗣」などという新たな皇族身分の新設と制度化を行い、天皇制の拡大をもたらすことになる法改正には反対します。退位するなら天皇を辞めるだけでなく、皇族からも離脱して下さい。
 「天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づく」と憲法では明記されています。この総意には私たちは含まれていませんし、ましてやその総意とは決して「一般意志」ではありません。
 上記の通り考えるものも少なからず存在することを認識されるよう、書状としてお送りします。

2017年5月19日

 

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国会議員各位

【要旨】天皇の「発議」による法の制定は違憲であり、日本国憲法体制の根幹を否定する。異なった見解を排除してなされる立法は、民主主義に反するもので許されてはならない。あらためて広く議論を喚起するべきであり「退位特例法」は廃案にせよ。

 現在制定されようとしている「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」には、その立法の前提に憲法上の重大な問題があります。このような法律を、十全な論議も経ないで制定されることがあってはなりません。

 日本国憲法は、第四条において、天皇の国政に関する権能を否定しました。さらに、第九九条において、天皇自身に憲法の尊重と擁護の義務を課しています。
 二〇一六年夏のいわゆる「天皇メッセージ」において、明仁天皇は、天皇が高齢になり身体が衰えても「国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくこと」は無理だとし、重病などによりその機能を果しえなくなった場合に、天皇の行為を代行する摂政を置くことについても、適用を否定しました。天皇による「拒否権」の事実上の行使により、皇室典範上に規定のない「天皇の退位」を求め、天皇・皇室関連法の改定を要請したのです。これは、明らかに国政に関する干犯であり、違憲行為であることを十分に認識しながらなされた、天皇による政治行為です。

 現天皇は、即位にあたって「日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い」、それからのちにも「護憲」の意思を繰り返し表明しています。にもかかわらずなされた今回の天皇自身による違憲行為は、明確に否定されねばなりません。事実上、天皇の「発議」による皇室関連法の改定は、現憲法と皇室関連法の法的位置を、大日本帝国憲法と旧皇室典範のそれに、限りなく近づけるものです。
 現天皇は、さきの「天皇メッセージ」においても、またそれまでの多くの発言においても、「国事行為」として憲法に規定のない自らの公的な行為のすべてを「象徴としての行為」としています。このように、天皇や皇族たちにより現実に進められていることは、一貫して天皇の権能の拡大であり、解釈改憲とも呼ぶべき事態がそこにはあります。

 天皇の「退位」は、現憲法においても皇室典範においても規定がなく、憲法制定の当初から、むしろ意図的に天皇の「退位」は否定されてきていますが、それでも、天皇の究極の「人権」として、天皇の地位からの「脱出の権利」を認めるべきではないかという有力な憲法解釈が存在します。しかし、今回のいわゆる「退位特例法」は、まったくそのようなものではありません。
 今回の「退位特例法」には、第一条に「趣旨」として、天皇のこれまでの国事行為のほか「象徴としての公的な御活動」を賛美し、「国民」が天皇を「深く敬愛し」「お気持ちを理解し、これに共感」という、法として他に類例のない記述で満たされています。これらはいずれも立法にあたって議論の対象とすらされていません。そのことは、この法案がきわめて異質なものであることを表しています。
 また「退位特例法」においては、現天皇は退位後に天皇に準じる「上皇」となり、現皇后は皇太后に準ずる「上皇后」となります。「上皇」が憲法上の国事行為を行うことができないのは明らかですが、そもそも憲法上の規定のない「象徴としての行為」については、さらに憲法上の制約があいまいなものとして、恣意的に維持されることになるでしょう。「上皇后」については、皇太后と同様の存在とされており、摂政となることも否定されていません。
 「上皇」「上皇后」という存在とともに、同じく新たに規定された「皇嗣」という存在ともあわせ、天皇および皇族の地位や権能は、明らかに拡大されており、日本国憲法体制における天皇や皇族の制約もまた、同時に緩和されています。これらはいずれも、立憲主義に基づいた法体制を突き崩し、「天皇制」を強化安定させるためのものです。敷衍するなら、それは即ち、憲法上の国民主権をも揺るがすものとしてあります。

 天皇や皇族の権能やその行為について、厳密な議論をすることなく、それどころか国会での開かれた議論自体があたかも「不敬」であるかのごとく拒絶して、衆参両院議長の与野党間調整により、法制定の内容や経過を隠蔽しつつ進められていることは許されません。
 さらに、天皇の「退位」に伴い、新天皇による「皇位の継承」がなされることになります。「退位特例法」制定における、このような憲法上の問題をそのままに、なし崩しの退位や即位が行なわれることに対して、私たちは強く懸念を持ち、批判せざるを得ません。私たちは、まずもって「退位特例法」の廃案を強く求めます。

2017年5月19日
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↓ 今話題の内閣府で、天皇明仁宛の抗議文を渡す。ちゃんと本人に渡せよ!

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